スコープが通過しやすい鼻腔を選択する
ヒトの鼻腔には左右差があります。鼻痛のない経鼻内視鏡のためには、広いほうの(スコープが通過しやすい)鼻腔を選択することが重要です。
鼻腔選択法にはいくつかの方法(下記参照)があります。このうち、「試通スティック法」が正解率98%でありもっとも優れた方法です。ただし、本サイトで紹介している「2分間鼻腔麻酔法」を採用すれば、鼻腔麻酔前に検査で使用するスコープで検査前に鼻腔を観察する方法も有用です。当然ですが、挿入鼻孔の選択は初回の被検者に対して必要であり、同一施設で過去に経鼻内視鏡を行っていれば、前回の挿入鼻孔と同じ鼻孔を選択します。
スコープで直接鼻腔を観察し鼻腔を選択/「2分間鼻腔麻酔法」でのみ可能な鼻腔選択法
検査台に被検者を仰臥位とした時点で、検査用のスコープで両側の鼻腔を直接観察して挿入しやすい方の鼻腔を選択する方法です。当サイトが推奨する「2分間鼻腔麻酔法」でのみ可能となる方法で、その他の時間を要する鼻腔麻酔法では検査間隔が長くなりますので実行は不可能です。鼻鏡による観察よりも鼻腔深部の狭窄部を観察できるため正確な鼻腔の選択が可能となります。今後、この方法が有力な鼻腔選択法になると思われます。