経鼻内視鏡の設備や備品について解説します

 経鼻内視鏡に必要な設備や推奨される備品について解説します。

DPスティック

リユースタイプの前処置スティック「DPスティック」

 経鼻内視鏡専用のリユースタイプ鼻腔麻酔スティックが株式会社豊栄から発売されました。ディスポタイプの従来品に比べて、麻酔効果・安全性・経済性 の点で優れています。

ディンプル効果で確実・迅速な鼻腔麻酔が可能

 DPスティックの挿入部には麻酔液を溜めるための72個のディンプルが設けられています。ディンプルにより挿入ルート鼻粘膜に十分な量の麻酔液を浸透させることが可能になり、スティック挿入1回(1分間)で検査可能な鼻腔麻酔効果が得られます。迅速で確実な鼻腔麻酔が可能です。

高い安全性

 DPスティックの素材は柔軟性の高い医療用シリコンです。スティック挿入部は鼻腔挿入ルートに苦痛なく挿入できる最適な柔軟性を有しています。先端は鼻粘膜を傷つけにくい紡錘形で、挿入部長77mmで上咽頭まで届かない設計になっています。従来の前処置スティックの挿入部長は90mm以上であり、深部まで挿入すると上咽頭を傷つける可能性がありました。また、ディスポ製品と異なり挿入軸の垂直方向には変形しませんので、いわゆるブジ―効果がありスコープの挿入を容易にします。 

高い経済性

 DPスティックの素材は医療用シリコンですのでオートクレーブによる滅菌が可能です。そのため、通常は半永久的に使用できますので、ディスポ製品に比べ経済的です。
DPスティックの紹介サイトを是非ご覧ください。→ 
 

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 ノーズピース

検査中の外鼻孔を保護

 経鼻内視鏡ではスコープ操作に際して、外鼻孔を押し上げる圧力がかかることがあります。検査医が検査に集中するあまり、被検者の外鼻孔への注意がおろそかになることが原因です。ノーズピースを装着により外鼻孔にかかる圧力をノーズピースが受け止めることで、外鼻孔の痛み・不快感を軽減します。検査医にとってもスコープ操作が安定する利点があります。スコープを支える右手を鼻孔から離して把持してもスコープが外鼻孔を圧排し変形させることはありません。ノーズピースは経鼻内視鏡に必須ではありませんが、苦痛の少ない検査を実現するためには欠かすことなできないアイテムです。


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医研式スプレーと鼻鏡

鼻腔内への薬液の噴霧は医研式スプレーと鼻鏡を組み合せがベスト

 経鼻内視鏡の前処置において麻酔薬・血管収縮薬を鼻腔内に噴霧する必要があります。噴霧するためのスプレーはいくつかありますが、感染症へ配慮し、かつ鼻腔内に広く確実に噴霧できることから、医研式スプレーと鼻鏡を組み合せる方法がベストです。 

医研式スプレー

 テーエム松井社製。ノズルは長短2種類あります。短いノズルのほうが使いやすいようです。

鼻 鏡

 鼻鏡は数社から販売されています。形によって和辻式、ハルトマン式がありますが、どちらでも使いやすい方を選べばよいと思います。(写真は和辻式鼻鏡)

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