嘔吐反射・咽頭痛を誘発しない咽頭通過法

  経鼻内視鏡は上咽頭からスコープが直線的に下咽頭に進めることができるので、スコープが咽頭を通過する際の咽頭反射を誘発しにくいメリットがあります。しかし、被検者によって程度の差はありますが、咽頭反射・咽頭痛の誘発を完全に避けることはできません。鼻痛のない経鼻内視鏡が実現できたとしても咽頭反射を誘発しては被検者にとっては辛い検査になってしまいます。本コーナーでは咽頭反射・咽頭痛を誘発しない咽頭挿入法について解説します。

咽頭挿入前の注意

  咽頭挿入前に行うべき注意点は以下の2点です。
1)下咽頭に溜まっている唾液を可能な限り吸引しておきます。
2)スコープ可動部がまっすぐになっていることを確認します。


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 枕の高さを調整 

頭部と頚部の正中軸が一直線になるように枕の高さを調整

  咽頭反射を誘発しない食道挿入には枕の高さを被検者の肩幅に合わせて調整することがとても重要となります。被検者が左側臥位となったときに頭部の正中軸と頚部の正中軸が一致するように枕の高さを調整します。

枕の高さ調整の実際

 枕の下にたたんだタオルを敷いて、被検者にあわせて枕の高さを調整します。写真左では枕が低く頭部と頚部の正中軸が直線化しておりませんが、写真右では枕を高くなり軸が直線化しています。

 
 

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 枕の高さを調整 

頭部と頚部の正中軸が一直線になるように枕の高さを調整

  咽頭反射を誘発しない食道挿入には枕の高さを被検者の肩幅に合わせて調整することがとても重要となります。被検者が左側臥位となったときに頭部の正中軸と頚部の正中軸が一致するように枕の高さを調整します。

枕の高さ調整の実際

 枕の下にたたんだタオルを敷いて、被検者にあわせて枕の高さを調整します。写真上では枕が低く頭部と頚部の正中軸が直線化しておりませんが、写真下では枕を高くなり軸が直線化しています。

 
 

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食道挿入に適した頭位

食道挿入直前に頭位を回旋し下顎を前に出してもらう

  食道挿入直前に被検者に下顎を1~2cm程度前に出してもらい、頭部をわずかに右に回旋してもらいます。(写真下参照)これにより、左食道挿入部が拡がり、スコープ挿入時の食道入稿部および頚部食道上部の抵抗が軽減し、咽頭通過時の苦痛・不快感が低減されます。


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頚部食道の通過法

食道入稿部通過後は食道血管像を目安にスコープの方向を微調整

 食道入稿部(左梨状陥凹、写真下参照)を通過後は頚部食道の血管像を確認し、血管像が動く方向にスコープが追随するように先端の方向を微調整しながら頚部食道を通過します。

頚部食道通過中はスコープ先端可動部をフリーの状態として、スコープ自体がわずかな食道の内圧によって自動的に進行方向が微調整されることが理想です。そのため、日ごろからスコープ可動部がフリーの状態で滑らかに動くようにスコープの整備をしておくことが必用です。
 

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胸部食道の通過法

胸部食道は送水しながら速やかに胃内へと挿入

 胸部食道に達したら食道内腔が見えるようになります。スコープの滑りをよくするため、送水しながらすみやかに胃内へと挿入します。

食道の観察は抜去に行う 

 被検者にとって咽頭挿入から食道通過時はもっとも苦痛を感じやすい瞬間です。その理由は、咽頭部の異物感をはじめて感じること、胃内に到達するまでスコープを押し込まなければならず鼻腔・咽頭・食道がスコープで圧排されるためです。被検者の苦痛を最小限に抑えるためには、食道の観察は抜去時に行うほうがよいでしょう。
 

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咽頭挿入から胃内到達までのスコープ挿入の実際

 咽頭から頚部食道、胸部食道へのスコープ挿入の実際をご覧ください。
 

   

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